介護職をこれから始める上で、多くの人が働きやすい施設に就職したいと思うはずです。
自分に合った環境の良い職場だと長く働くことができ、将来のためのキャリアアップにつながります。
働きやすい環境に身を置くには、その施設が働きやすいかどうか見極めるポイントを知る必要あるでしょう。
今回は、働きやすい施設の特徴や、就職活動時の注意点を紹介していきたいと思います。
もくじ
働きやすい施設の定義とは|福利厚生と労働時間
働きやすい施設とは何かと聞かれた時に真っ先に思い浮かぶのは福利厚生です。
介護業界に限らず、昨今の就職活動では多くの人が注目しているポイントです。
有給が取れない、休みの希望が通らないなどの環境は働きづらい施設の特徴ともいえます。
また多くの人が気にしているのは、労働時間です。
介護業界では残業の改善がされてきたとはいえ、まだまだ「介護業界は大変」というイメージがついてしまっている状況です。
残業を改善する意識が強く、工夫した取り組みがされている施設は働きやすい職場と言えるでしょう。
では、働きやすい施設に就職するためにはどのようなポイントに注目していけばよいのでしょうか。
働きやすい施設の特徴と3つの見分け方
福利厚生が充実している
働きやすい施設の特徴は福利厚生が充実していることです。
福利厚生が充実している施設の経営者は、職員のことを十分に考えているといえます。
施設経営者の意識や配慮によって、福利厚生の充実度も変わってきます。
福利厚生が充実している施設は、日頃頑張っている職員に還元したい、少しでも長く楽しく続けてほしいなど、職員の立場になって考えています。
そのため福利厚生が充実している施設は、仕事とプライベートを両立できる働きやすい職場であることが多いのです。
人間関係が良好
人間関係が良好な施設は働きやすい傾向にあるでしょう。
日頃取り組んでいる仕事に不満が少なく、ストレスが溜まりにくい職場であるといえます。
しかも職員同士の意思疎通や連携が取れており、スムーズな仕事ができる環境である可能性が高いでしょう。
そのような環境では人間関係が良好となるため、働きやすい職場であることが多いです。
残業が少ない
残業が少ないというのも働く上で重要な要素です。
施設に拘束される時間が少ないと、プライベートを充実させて満足度の高い生活が送れます。
プライベートの時間をしっかり取れてリラックスできることで、仕事のパフォーマンス力もアップします。
残業が少ない環境は、日頃の仕事へも影響します。心身ともに余裕をもって働いている方が多い=働きやすい職場だと言えます。
働きやすい施設へ入る2つのメリット
仕事を長く続けることができる
働きやすい施設へ就職することができれば、長く仕事を続けることができます。
介護職の離職原因の多くが人間関係や残業によるものです。
もちろん仕事が合わなかった、理想と違ったなど別の理由も考えられます。
働きやすい良好な職場環境では、人間関係が上手くいき残業も少ないため仕事を長く続けることができるでしょう。
キャリアアップできる
働きやすい施設ではキャリアアップできるというメリットがあります。
なぜ働きやすさがキャリアアップに繋がるのかというと、職場環境はモチベーションに大きく影響を与えるからです。
働きやすい職場ではストレスが少なく、自分の不満をすぐに解消できます。
仕事に対して楽しさを見いだすことでやる気が湧いてくるはずです。
結果として仕事の向上心や情熱につながり、キャリアアップができるといえます。
働きやすい施設へ入るために注意すべき3つのポイント
求人広告をしっかり見る
働きやすい施設へ入るためには求人広告をしっかり見ることが重要です。
職場の雰囲気や福利厚生の充実度を汲み取ることができるからです。
良い職場の人間関係や雰囲気は、求人広告の文体に必ず現れます。
逆に環境が悪い施設の場合は、必ず「怪しいな」と感じる文が隠れていたりします。
(例:未経験大歓迎!→人がすぐ辞めてしまうため万年人手不足など)
そのため働きやすい職場に入りたい人は、求人広告を隅から隅までしっかり見てください。
面接時の逆質問で不安を解決
働きやすい施設を見分けるためにも、面接時の逆質問で疑問点はしっかり聞くことが大切です。
施設内の人間関係や年齢層、仕事内容など施設の内部状況を面接時に質問することで、入社後のギャップをなくすことができます。
ただし、福利厚生や残業時間についてだけの質問だと、「本当にここで働きたいのか?」と思われてしまう為、注意が必要です。
面接時の会話のなかでさりげなく答えを引き出せるように質問内容についても事前に考えておきましょう。
複数の職場に面接する
複数の職場に面接をすることで、働きやすい職場に入れる確率がアップします。
1~2社の面接だけでは、良い施設かどうかの適切な判断はしにくいと考えられます。
施設の待遇や環境を見比べることができず、視野が狭まってしまいます。
複数の施設へ面接をして選択肢の幅を広げることで、働きやすい職場を見極め、選ぶことができます。
介護施設それぞれの特徴と働きやすさ
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームは、社会福祉法人や地方自治体が運営している施設です。
要介護3〜5のご高齢者しか入居できないため、要介護度が高めの利用者がほとんどです。
また利用者と介護職員の距離感が近く、家庭的な雰囲気でのびのびと働けます。
この特別養護老人ホームは無資格でも働ける施設が多いので、介護の基礎を学びたい人に向いています。
➡65歳でも入居の難しい特別養護老人ホームとは?施設に入る条件と入居費用を解説
有料老人ホーム
有料老人ホームとは、主に民間企業によって運営されている老人ホームのことです。
要介護度が低くても入居できますが、利用料金は高額になってしまいます。
利用料金が高い分、利用者をお客様として接客する施設が多く、よりサービス面に力を入れています。
➡民間企業が運営する有料老人ホームとは?3つの類型施設と入居費用を解説
デイサービス
デイサービスは、日帰りで食事や入浴などの介護サービスを受けられる施設です。
利用者は施設で生活をせず、日中に施設に通う形なので、夜勤などはありません。
生活リズムを整えやすくプライベートを充実させられるでしょう。
尚、就寝時の介助や夜間帯の介助を経験できないため、プロの介護士を目指す人にとってはデメリットとなります。
➡日帰りで介護を受けられるデイサービスとは?利用料金とデイケアとの違いを解説
まとめ|自分に合った働きやすい施設へ就職しよう
今回は、働きやすい施設の見分け方、その職場へ入るための注意点についてご紹介いたしました。
働きやすい介護施設の特徴は、福利厚生の充実、人間関係が良好、残業が少なめの3点です。
働きやすい施設に就職すればその環境で長く働くことができ、キャリアアップにもつながります。
介護施設には様々な種類があり待遇や環境もそれぞれ違うものなので、自分に合った施設を判別し、長く働くことができる環境に入社する為にも、しっかりと自己分析と業界研究をして就職活動に挑みましょう!