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2021.01.08

民間企業が運営する有料老人ホームはどんなもの?類型する3つの施設とその入居費用を解説

有料老人ホームへの入居を検討しているものの、どの施設が適切かわからない方は多いと思います。それもそのはず、有料老人ホームは3種類もあり、目的や費用がまったく異なるのです。

自分に合った施設を選択するためにも、施設ごとの特徴やメリットを把握しましょう。

この記事では、有料老人ホームの種類や類型施設の特徴、入居費用と入居条件についてご紹介します。
有料老人ホームについての知識を学び、その人に合う適切な施設を選択しましょう。

特別養護老人ホームについてはこちらを参考ください。
→「特別養護老人ホームに入る条件と費用を解説」

有料老人ホームとは?|民間企業が運営する老人ホーム

有料老人ホームとは、主に民間企業によって運営されている老人ホームです。
「高齢者が心身ともに健康を保ちながら生活する」ことを原則としています。そして、その上で「生活の充実と楽しさを提供する」施設なのです。

ほとんどの有料老人ホームで、食事・介護・生活援助などのサービスを受けられますが、施設側が介護や援助をすべて行うものではありません。
どうしてもご自身の力だけでは難しいときに限り、食事介助や排泄介助などの生活援助を行うのです。そうすることで身体機能の維持に繋がります。

また、寝たきりの要介護者が入居可能な施設、介護を行わない娯楽施設など、介護・医療の有無やサービスの目的は施設によって異なります。
自分に合った適切な施設へ入居することが大切なので、施設選びは慎重に行うべきです。
そのためにも、「介護付き」「住宅型」「健康型」の3種類を深く理解し、自分に合った施設を把握しましょう。

有料老人ホーム3種類の類型施設|「介護付き」「住宅型」「健康型」


有料老人ホームには「介護付き」「住宅型」「健康型」の3種類があり、施設ごとの目的や費用が大きく異なります。

  1. 「介護付き」有料老人ホーム
  2. 「住宅型」有料老人ホーム
  3. 「健康型」有料老人ホーム

「介護付き」有料老人ホーム

介護付き有料老人ホームとは、24時間体制で介護を提供している施設です。

日中は介護士だけでなく看護師も常駐しており、医療行為も万全となっています。
そのため、体力向上を目的とした機能回復訓練やレクリエーションなど、様々なサービスを受けることができます。
また、介護付き有料老人ホームは都道府県から正式に認定された施設です。運営を続けるには人員・設備・経営方針などの基準を満たさなければなりません。
それにともない、介護保険制度上では「特定施設」に分類されており、介護保険の給付対象となるのです。

メリット

  • 要介護度が高くても入居できる
  • 途中で要介護度が上がっても入居し続けられる
  • 24時間体制で介護してもらえるので安心

デメリット

  • 介護サービスを利用しなくても定額金は支払う
  • 入居中はデイサービスや訪問介護を受けられない

住宅型:有料老人ホーム

住宅型有料老人ホームとは、利用者の要介護度に合わせ、自宅と同じように自然な生活のできる施設です。
基本は介護サービスを提供していないので、介護を必要とする場合は外部のサービスを別途契約しなれけばなりません。
外部の介護サービスとは、デイサービス・訪問介護・訪問看護などのことです。
原則として介護を行わない施設なので、掃除や家事はできるだけご自身で行っていただきます。食事の提供や健康管理など、ご自身のみでは難しい一部分のみを代行する施設です。
介護を必要としない利用者が多く、その分レクリエーションやイベントに力を入れられます。

メリット

  • 自宅と同じように自然な生活ができる
  • 要介護度に合わせたサービスを受けられる
  • イベントが多めで生活の充実につながる

デメリット

  • 介護サービスが必要な場合は外部との契約が必要

健康型:有料老人ホーム

健康型有料老人ホームとは、日常生活を充実させることに特化した施設です。
原則、利用者には自立してもらい、施設側は生活の援助のみで介護は行いません。自立〜要支援の利用者を対象としており、要支援から要介護に上がると退去になります。
ダイエットに必要なフィットネス用具・プール・温泉など、娯楽にこだわってる施設が多いです。健康型有料老人ホームは介護施設というより、一種の娯楽施設と呼ぶほうが正しいかもしれません。

メリット

  • 娯楽が多いので生活を充実させられる
  • 要介護者がいないため不安感が少ない

デメリット

  • 入居費用が他施設に比べて割高
  • 要支援から要介護に上がると退去になる

有料老人ホームの入居費用


入居費用には、入居時に発生する入居一時金と1ヶ月毎に払う月間利用料の2つがあります。

  1. 介護付き有料老人ホームの入居費用
  2. 住宅型有料老人ホームの入居費用
  3. 健康型有料老人ホームの入居費用

介護付き有料老人ホームの入居費用

介護付き有料老人ホームの入居一時金は、施設によって幅広く設定されており0円〜数千万円までの大きな差があります。
あくまで目安ですが、入居一時金の平均値は約360万円・中央値は約50万円といわれています。

平均値:すべてのデータを足して個数で割った値
中央地:データを小さい順に並べてその真ん中の値
月間利用料も同様で10万円〜数十万円と様々で、平均値は23万円・中央値は20万円です。

また、介護付き有料老人ホームは介護保険上の「特定施設」に認定されており、介護保険の給付対象とされています。
介護保険の給付金額は要介護度によって異なるので、給付金額を詳しく知りたい方はコチラの記事を参考にしてください。
→「介護保険制度と受けられる介護サービスを5分で解説」

住宅型有料老人ホームの入居費用

住宅型有料老人ホームの入居費用は、介護付き有料老人ホームよりも安価になることが多いです。

住宅型有料老人ホームの入居一時金の平均値は約90万円・中央値は約10万円。
月間利用料の平均値は約14万円・中央値は約12万円となり、介護付き有料老人ホームに比べて安いです。

しかし、介護サービスを必要とするとき別途料金が発生するのと、介護サービスが24時間体制ではないデメリットもあります。
介護保険に関しては、外部の訪問介護やデイサービスを利用する際に適用できます。

健康型有料老人ホームの入居費用

健康型有料老人ホームの入居費用は、他の有料老人ホームに比べて割高となります。

その入居費用は施設によって異なり、入居費用が高ければ高いほど良質な設備やサービスを受けられるでしょう。費用が高いところだと温泉やプールなど、より良い設備が整っています。
また、介護保険に関しては、介護を必要としない施設のため適用されません。

有料老人ホームの入居条件

続いて、有料老人ホームの入居費用について見ていきましょう。

  1. 介護付き有料老人ホームの入居条件
  2. 住宅型有料老人ホームの入居条件
  3. 健康型有料老人ホームの入居条件

介護付き有料老人ホームの入居条件

介護付き有料老人ホームの入居条件は、基本的に年齢は65歳以上で自立〜要介護5の方を対象としており、幅広い受け入れが可能です。
経管栄養や寝たきりの医療依存者でも入居可能ですが、その分費用は高くなります。

施設によって細かい入居条件は異なりますが、他の有料老人ホームに比べると入居条件は緩いといえるでしょう。
また、途中で要介護度が変化してもそのまま入居し続けられるのも特徴で、入居後は原則として終身利用となります。

住宅型有料老人ホームの入居条件

住宅型有料老人ホームの入居条件は、基本的に年齢は60歳以上で健康状態が施設に合っていれば入居が可能です。

要介護認定証がない自立状態の方でも入居ができ、軽度の要支援者を対象としています。要介護度が高く、常に介護を必要とする方は入居が困難だといえます。
とはいえ、住宅型有料老人ホームの施設数は年々増えているので、入居自体はそこまで難しくありません。

健康型有料老人ホームの入居条件

健康型有料老人ホームの入居条件は、基本的に年齢は60歳以上の介護を必要としない自立状態から要支援の方が対象です。
そもそも要介護の方は入居ができず、入居中に要介護に上がった場合は退去となります。

また、健康型有料老人ホームの施設は非常に少なく、有料老人ホーム全体の1%ほどしかないのです。
そのため他の有料老人ホームに比べて入居が困難だといえるでしょう。

特別養護老人ホームとの違い|地方自治体が運営


最後に、有料老人ホームと特別養護老人ホームの違いについて説明します。

特別養護老人ホームは、民間企業ではなく社会福祉法人や地方自治体が運営をしています。そのため介護保険の給付対象であり、有料老人ホームに比べて低料金で施設を利用できるのです。
とはいえ、特別養護老人ホームに入居するには、ある一定の入居条件を満たす必要があります。

基本的には65歳以上で要介護3〜5の方を対象にしており、医療行為を必要とする方や要介護度が高めの方を優先しているのです。
そのため入居待ちの方が非常に多く、すぐには入居できないデメリットがあります。
また、4人で1つの相部屋があるなど、有料老人ホームに比べてサービスが充実してない面も見られます。

さらに詳しく特別養護老人ホームについて知りたい方はこちらを参考にしてください。
→「65歳でも入居の難しい特別養護老人ホームとは?」

まとめ|その人に合った適切な施設を選ぼう

ここまで、有料老人ホームの種類や類型施設の特徴、入居費用と入居条件について触れてきました。

有料老人ホームとは、主に民間企業によって運営されている老人ホームで、目的に合わせた施設選びが可能です。
「介護付き」「住宅型」「健康型」と、3種類の有料老人ホームがあり、それぞれ入居費用や入居条件がまったく異なります。
目的や費用の違う多種多様な有料老人ホームがあるので、その人に合った適切な施設選びをしましょう。
施設選びで失敗しないためにも、本記事を参考になれば嬉しいです。

関連記事 65歳でも入居の難しい特別養護老人ホームとは?
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