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2022.05.10

高齢者同士の老老介護の現状 | リスクや対応策を知っていざという時に役立てよう

年々深刻化する高齢化社会において切っても切り離せない問題のひとつに「老老介護」があります。
この高齢者同士で行う老老介護は今後より一層広がり、日本中で深刻化していくことが考えられているのです。

そこで今回は高齢者同士の老老介護におけるリスクや対応策について解説してきます。

高齢者同士で行う老老介護とは一体どういうもの?

老老介護とはその名の通り、高齢者が高齢者の介護を行うことを指します。
もっと詳しく言うと「要介護者を65歳以上の高齢者が介護していること」を指し、その他にも75歳以上同士同士の高齢者が行っている介護を「超老老介護」、認知症を患っている高齢者同士が行う介護を「認認介護」と言います。
このような高齢者同士で介護を行う状況が近年広がりを見せており、現在在宅介護を行う世帯の約5割はこのような状況になっています。

高齢者同士の老老介護が広がる原因とは

日本は高齢化が深刻な問題となっている中、現在日本全体の4人に1人が高齢者という時代になっています。そのような中で高齢者同士の老老介護が広がる要因としては以下のようなものが挙げられます。

  • 社会状況の変化

日本は一昔前の状況と異なり、少子高齢化や晩婚化、核家族、さらには女性の社会進出などさまざまな変化が起こっています。
このような数多くの変化が複雑に絡み合った結果、高齢者同士の老老介護が広がりを見せるようになっているのです。
また、子供をつくらない家庭が増えたことも夫婦同士の老老介護につながっています。

  • 平均寿命の延び

医療の発達により、昔よりも日本は平均寿命がとても高くなり、この水準は世界トップクラスとも言われています。
ですが平均寿命と人間が健康に生きていくことができる健康寿命には大きな違いがあり、この差が介護を必要とする時期となり、その介護期間が大きくなれば大きくなるほど高齢者同士の老老介護につながる可能性が大きくなるのです。

  • 経済的理由

高齢者同士の在宅での老老介護の原因として経済的な問題も挙げられます。
本来であれば介護施設への入所は訪問という形での外部のサービスを受けるべきところを経済的に難しいという理由で高齢者同士の在宅での老老介護にせざる負えないケースもあるのです。
このように外部の介護サービスを受けたくてもやむ負えず老老介護を行うこともあります。

  • 他人に介護されることの抵抗感

経済的な理由で外部のサービスを利用することができない高齢者の他にも、他人に介護させることに抵抗を感じて自宅での老老介護を選択する人も少なくありません。
介護は入浴や排せつ、食事介助などセンシティブな場面が多くなります。その為身内以外の他人にこれらの介護を行ってもらうことを嫌がって高齢者同士の在宅での老老介護を選択せざる負えないこともあるのです。

高齢者同士の老老介護が引き起こすリスクとは

老老介護にはさまざまなリスクを伴い、場合によっては大きな問題に発展しかねない場面もあります。
以下のような事柄が起こる可能性と隣り合わせだということを認識しておきましょう。

高齢者同士の老老介護のリスク ① 共倒れ

老老介護となると介護される側は勿論のこと、介護する側も65歳以上という高齢者になります。その為、介護する側もいつ体調を崩すか分かりません。介護が負担となって体調を崩してしまうケースも少なくないのです。
そうなり、入院などとなってしまうと他に介護をしてくれる人がいなくなってお互い共倒れとなってしまうケースも見受けられます。
また、介護する側が精神的なストレスを抱えることになり最悪の場合虐待に繋がることもあるため、高齢者同士での老老介護はリスクが大きいです。

高齢者同士の老老介護のリスク ② 社会とのつながりの減少

高齢者同士の老老介護を行うことによって介護される側は勿論のこと、介護をする側も中々外出ができなくなってしまうことによって社会とのつながりが薄くなってしまう可能性があります。
また、運動の機会が減ることによる筋力低下などによって閉じこもりとなってしまう可能性もあるのです。

高齢者同士の老老介護のリスク ③ 火元や戸締りの管理の欠如

高齢者の介護ではつい介護に気をとられていまい、他の部分がおろそかになってしまうこともあります。
その為火のつけっぱなしや戸締りの管理不足などを引き起こし、事件や事故を起こしてしまう可能性もあるので高齢者同士の老老介護では気を付けなければいけません。

高齢者同士の老老介護を行う上での負担軽減策

高齢者同士の老老介護はリスクが多い中でも行わざる負えない場面に直面する人もいるでしょう。
そのようなことになった場合は以下の2点は必ず守りましょう。

  • 定期的な医療機関の受診

高齢者同士の老老介護において体調が悪かったとしても医療機関の受診に抵抗を感じてしまい、その結果容体が悪化してしまうケースが良くあります。
これを防ぐためにも定期的な医療機関の受診は高齢者同士の老老介護においてとても重要なことになります。
また、医療機関の専門家は自分たちで気づくことのできなかった変化に気付くこともできたりするので定期的な受診を心がけましょう。

  • 地域包括支援センターに行く

地域包括支援センターは医療や介護の悩み事に対して相談に乗ってくれる地域の窓口で、それぞれの悩みに対して適したアドバイスをくれます。
自分たちだけでは解決しきれない医療や介護に関する悩み事を解決して高齢者同士の老老介護を快適なものにするためにも悩んだ時には是非足を運んでみてください。

高齢者同士の老老介護は周囲を頼って不安を最低限にとどめよう


今後さらに拡大していくと予想される高齢者同士の老老介護は決して他人事ではありません。
今この問題に直面している方はもちろんのこと、まだそのような状況でない方も今一度老老介護の問題に向き合って今からできることをしっかりと徹底してきましょう。

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