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2021.01.22

地域密着型のグループホームとはどんなもの?具体的なサービス内容や他の施設との違いを解説

グループホームとは認知症のご高齢者が共同生活を行う、地域密着型の施設です。

特別養護老人ホームなどと比べてあまりメジャーではないので、具体的に知らない方は多いのではないでしょうか。

今回は、グループホームのサービス内容、入居条件とほか施設との違いについてご紹介してまいります。

グループホームとは|ご高齢者が共同で生活する施設


グループホームとは、認知症の高齢者が共同生活を行う施設のことです。

掃除や洗濯など家事全般は利用者が協力して取り組み、頭や身体を使うことで認知症の悪化を防いでいます。
利用者ができないことのみを専門の介護スタッフが行うのです。

またグループホームは、「ユニット型」と呼ばれる5〜9人の少人数で構成されています。
各利用者ごとに1部屋設けられているため、プライベートはしっかりと充実。
各部屋以外にも共同部屋と呼ばれる大部屋があり、利用者たちのコミュニケーションは大部屋を通して行われているのです。

そしてグループホームには住み慣れた地域で生活を送れる地域密着型、という特徴があります。
生まれ育った地域で生活を送れるので、馴染みのイベントやボランティアへ参加することもできるのです。

グループホームのサービス内容|医療行為と看取り介護

グループホームは利用者が協力して生活する施設なので、介護スタッフは最低限の介助のみ行います。

食事提供や排泄介助、入浴介助などの一般的な介助は介護スタッフが担当します。一方、洗濯や掃除などの家事全般は可能な限り利用者たちが行うのです。

施設に常駐している介護スタッフは認知症の理解に長けており、ストレスの少ない日常を送れます。
また軽度の認知症患者が比較的多く、レクリエーションがとても充実しています。

医療行為と看取り介護

グループホームは要介護度の低い方を対象にしているため、医療行為をあまり行いません。
看護師は施設に常駐しているわけではなく、緊急時や医療行為を必要とするときだけ来診します。
そのため常に医療行為が必要と判断された利用者は、別の施設に移動となるパターンもあるのです。

また看取り介護を実施している施設は多くありません。
看取り介護を必要とする場合、特別養護老人ホームや有料老人ホームへ移動となります。
とはいえ、住み慣れた地域で暮らしたい需要が高まっている今、医療行為や看取り介護に注力している施設は年々増え続けているのです。

グループホームのメリット・デメリット

グループホームのメリット

グループホーム最大のメリットは、家庭の雰囲気と近い生活が送れることです。

また認知症対応に慣れた介護スタッフが常駐しているため、認知症の進行を大幅に抑えられます。
利用者同士が協力して家事をこなすことで共同感覚も生まれ、施設内に信頼関係や楽しさを見いだせるでしょう。

似たサービスで有料老人ホームがありますが、両者を比較するとグループホームの方が低費用で利用できるのです。それも1つのメリットといえるでしょう。

グループホームのデメリット

グループホームのデメリットはほかの介護施設と比べて医療行為が充実していないことです。

看護師が施設に常駐しているわけではないため、対応に時間がかかります。
また少人数で生活する点も、喧嘩して仲が悪くなったとき居づらくなるのでデメリットになりえます。

全国的にグループホームの施設数はまだまだ少なく、すぐに入居できないケースも起こることがあるのです。

グループホームの入居条件|65歳以上の要支援2以上の方

グループホームの入居条件は原則として65歳以上・要支援2以上の要介護認定が済んでいる方になります。
ただし、自立と要支援1の方は対象外です。

要介護認定についてはこちらで確認ください。
→『介護保険に必要な要介護認定とは?』

また認知症の軽減を目的としている施設なので、医師から認知症患者と診断されている必要があります。
しかも地域密着型ということで、施設と同じ地域内に住民登録がなければ入居ができません。

あくまでこれらはグループホームの基本条件です。
詳しく知りたい方はお近くの「地域包括支援センター」か各種グループホームに問い合わせてみてください。

グループホームの利用料金|入居一時金・月額利用料

グループホームには入居時に発生する「入居一時金」と、月額の利用料として「月額利用料」が発生します。
施設によっては入居する際に、入居一時金に併せて保証金が必要となるケースもあるでしょう。

入居一時金と保証金からなる初期費用は、公的な決まりはなく施設によって0円〜数百万円と金額に大きな差があります。
とはいえ、この入居一時金は施設退去時に返金されるケースがほとんどです。施設によっては返金のルールが異なるので、必ず確認しましょう。

月額利用料も施設によりけりで金額に幅があります。要介護度が高くなればなるほど、利用料も高額になる施設が多いでしょう。
月額利用料の詳細は食費と居住費、生活費、介護サービス費。それに加えて散髪代、おむつ代などが自己負担となります。
介護サービス費に対しては介護保険制度を適用できるため、ほか介護施設と同様で少額に抑えられるでしょう。
大体のグループホームの月額利用料は10万円〜30万円が相場です。

グループホームとほか介護サービスの違い

最後に、グループホームとほか介護サービスとの違いを確認しましょう。
施設ごとの違いを理解し、自分にとって最適な施設を検討しましょう。

  1. 特別養護老人ホーム
  2. 有料老人ホーム

特別養護老人ホーム

特別養護老人ホームとは、社会福祉法人や地方自治体が運営している施設のことです。

介護保険の適用が認められ利用料金を少額に抑えられるため、とても人気の施設となります。
殆どの施設が介護と医療行為を扱っており、看取り介護にも対応しています。

地域密着型でない施設も多く、その場合は入居に同地域の住民登録は必要ありません。
とはいえグループホームよりも入居条件は厳しく、原則65歳以上の要介護3〜5の方を対象にしています。
なおかつ要介護度の高い方を優先するのでグループホームより入居しづらいでしょう。

特別養護老人ホームについて詳しくはこちらを参考ください。
→『65歳でも入居が難しい特別養護老人ホームとは?』

有料老人ホーム

有料老人ホームとは、主に民間企業によって運営されている老人ホームのことです。
高齢者が心身共に健康を保ちながら生活できます。
介護と医療の両方に対応している、介護をまったく行わないなど、施設によって大きくサービス内容が異なります。

有料老人ホームの利用料金はグループホームに比べて高額となりますが、その分入居条件の緩い施設が多く、要支援1でも入居できるのが特徴です。
また特別養護老人ホーム同様、ほとんどの有料老人ホームが密着型ではないため住まいが別でも入居できます。

有料老人ホームについて詳しくはこちらを参考ください。
→『有料老人ホームの種類と入居費用を解説』

まとめ|グループホームへの入居を検討しよう


この記事では、グループホームのサービス内容、入居条件やほか施設との違いについて説明いたしました。

グループホームは認知症の高齢者が共同生活を行う施設のことで、地域密着型であるため住み慣れた地域で生活を送れますが、医療行為と看取り介護を行っている施設はそれほど多くありません。
また、入居条件は原則65歳以上の要支援2以上の方となります。

最大のメリットは、住み慣れた地域で老後を送れることです。
そんなグループホームでの生活に興味が湧いた方は、ぜひお近くの施設へ問い合わせてみてください。

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