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2021.02.09

介護において大切なケアプランとは | 作成までの流れを解説

「介護サービスを利用したいのにケアプランがよくわからない」という方は多いと思います。

ケアプランとは、介護保険制度を適用した介護サービスの利用計画書のことで、利用者はどんなサービスを受けたいのか、これからの生活をどうしたいのかなどを模索します。
基本的には「ケアマネジャー」という介護相談のプロをとおして作成しますが、いくつか注意しなければならないことがあるのです。

そのため今回はケアプラン作成の流れ、作成時の注意点について紹介していきたいと思います。

ケアプランとは|介護サービスの利用計画書


ケアプランとは、介護保険制度を適用した介護サービスの利用計画書のことです。

利用者とご家族の意見をもとに「どのような生活を送りたいのか」「これからどうしたいのか」といった目標を模索します。
その目標に沿って金額や条件を組み立て、介護サービスの内容を考えていきます。
また、要介護認定を受けていてもケアプランがないと介護保険を適用させられません。
安心して介護サービスを利用するためにも、ケアプランを作成する必要があるのです。

基本的にケアプランの作成はケアマネジャーに依頼します。
なお、ケアマネジャーへの支払い代金は介護保険に含まれているため、自己負担はありません。
ちなみに要介護者は「ケアプラン」といいますが、要支援者の場合「介護予防ケアプラン」と呼び名が変わります。

ケアプラン3つの種類|「居住」「施設」「介護予防」

居宅サービス計画

居宅サービス計画は要介護1〜5の人が対象です。
主に自宅で過ごしたいご高齢者が利用するケアプランになります。
訪問介護やデイサービス、福祉用具のレンタルを行う際に必要です。
また施設へ短期入所をするショートステイにも居宅サービス計画を利用します。

施設サービス計画

要介護1〜5の人が利用できるケアプランです。
施設サービス計画は介護施設に入居する利用者に用いられます。
特別養護老人ホームや介護老人保健施設などが、介護施設への入居に当てはまるでしょう。
とはいえ特別養護老人ホームなどの「介護老人福祉施設」は、要介護3以上の人しか入居できないので注意してください。

介護予防サービス計画

介護予防サービス計画は要支援1・2の人が利用できる介護予防ケアプランです。
介護が進行しないためのサービスなので、要介護者の介護サービスとは目的が少し異なります。
生活援助の訪問介護やデイサービスといった、様々な介護予防サービスが利用できます。

ケアプラン作成までの流れについて

要介護認定を受ける

ケアプランを作成する前に要介護認定を受ける必要があります。
要介護認定とは、利用者にどの程度の介護が必要なのか調べた証明のことです。
「自立」「要支援1・2」「要介護1〜5」の合計8段階に分類されます。
市区町村にある近くの「介護保険担当窓口」から申請が可能です。

要介護認定についてはこちらを参考ください。
『介護保険に必要な要介護認定とは?』

ケアマネジャーへ依頼する

基本的にケアプランの作成はケアマネジャーへ依頼します。
要支援者は「地域包括支援センター」のケアマネジャーへ、要介護者は自分でケアマネジャーを探さなければなりません。
しかし自分で探すのは難しいと感じる人もいるでしょう。
「地域包括支援センター」の窓口でケアマネジャーの紹介をしてもらえるので、自分で探すのが困難な人におすすめです。
良いケアプランを作成するには良いケアマネジャーが必要になります。そのため根気よく探しましょう。

ケアマネジャーが自宅へ訪問

ケアマネジャーが決まったら、利用者の情報を確認するためケアマネジャーが自宅へ訪問します。
基本的にはご家族と利用者、ケアマネジャーの3人で面談を行うでしょう。
自宅で面談を行うのには、自宅生活の質を確かめる、どれだけ自立しているかなどの理由があります。

現在の状況を詳しく説明

利用者とご家族で現在の状況を詳しく説明します。
自宅の生活やどれくらい介護が必要なのか、利用者の好み、要望などです。
現在の情報をもとにケアプランを作成するため、どんな介護サービスを受けたいのか明確にしておきましょう。
ここでハッキリ説明しておかないと、後々トラブルにつながる恐れがあります。

情報をもとに介護サービスを検討

利用者とご家族からいただいた情報をもとに、ケアマネジャーが介護サービスを検討します。
できるだけ希望に寄り添って目標を立て、より適切だと思う介護サービスを提案してくれるはずです。
ケアマネジャーの腕が試される場面でもあります。

ケアプランの確認、決定

ケアマネジャーがケアプランを作成したら、全員でケアプランの確認をします。
確認が終わったらケアプランが決定。
その後、利用者が各サービス事業者と契約を行い、サービスが開始されるのです。

ケアプランの定期的な見直し

ケアプランを作成してサービスの利用が開始されても終わりではありません。
ケアプランは定期的に見直す必要があるのです。
サービス開始後も定期的にケアマネジャーが自宅へ訪問し、現在のサービスは適切か、今後の目標はどうするかなどを話し合います。
このようにケアプランの修正を繰り返し、利用者の自立を目指すのです。

ケアマネジャーに伝えるべき3つのポイント

利用者の好みや要望

ケアマネジャーには利用者の好みや要望をしっかり伝えましょう。
なぜなら、十分な情報がないと適切な提案ができないためです。
ケアマネジャーは専門の資格を保有している介護相談のプロです。
しかし利用者の好みや要望をしっかり教えてもらわないと、ケアプランに組み込むことはできません。
利用者が適切な介護サービスを利用するためにも、利用者の情報を十分に伝えてください。

医師から伝えられている内容

医師から伝えられている内容はケアプラン作成時に必ず話しましょう。
医師から伝えられている内容はとても重要なことだからです。
介護サービスの現場で働くスタッフは、ケアプランの内容をもとに利用者と向き合います。
もしそこで重要な内容がのっていないとスタッフが対応できず、事故につながる恐れがあります。
命を守るための重要な項目となってくるので、漏れのないように伝えるようにしましょう。

金銭的状況や家族事情

できれば金銭的状況や家族事情をケアプラン作成時に伝えるべきです。
なぜプライバシーのことまでケアマネジャーに伝える必要があるのでしょうか?
それは、細かい情報を伝えることでより適切な介護サービスの提案ができるからです。
介護サービスにはたくさんの種類があり、サービスによって内容がそれぞれ異なります。
お金が非常にかかるもの、地域に密着したサービス、レクリエーションが充実している施設など。
その複数ある中から利用者により良いサービスを提案するためには、細かいことまで伝える必要があるのです。

ケアプランを作成する際の注意点とは?

ケアマネジャーに丸投げしない

注意すべき点はケアマネジャーに丸投げしないことです。
丸投げしてしまうと利用者にとって最適なケアプランにはなりません。
ケアプラン作成時には利用者とご家族の全員が参加し、意見を出し合って決める必要があります。
しっかりと意見を出し合わなかった場合、ケアマネジャーの力量でケアプランが決まってしまい、後で後悔する可能性もあります。

ケアプランは1回作成して終わりではない

ケアプランの作成は最初の1回だけでいいと思っている人も多いはずです。
しかしケアプランは1回作成して終わりではありません。
ケアプラン作成時には提案するサービスの確証がないためです。
ケアマネジャーはその場で得た情報をもとに「適切だと思う」サービスを提案します。
あくまで適切なサービスを仮定しているため、実際に利用してみないとわからないのです。
また、利用者の好みや様態は介護サービスを受けている最中にも変化し続けます。
そのためケアプランは1度決めたら終わりではなく、その都度見直しが必要なのです。

まとめ|ケアプランは利用者にとって適切なものを模索しよう


今回は、ケアプラン作成の流れ、作成時の注意点について紹介してきました。

ケアプランとは介護サービスの利用計画書のことで、「どのような生活を送りたいのか」「これからどうしたいのか」といった目標を模索します。
「居宅サービス計画」「施設サービス計画」「介護予防サービス計画」の3種類があり、利用者によって適切なものを検討しなければなりません。
またケアプラン作成の流れをしっかり理解し、安心して介護サービスを利用しましょう。

はじめてのケアプラン作成時には様々な不安がともなうはずです。
しっかりと話し合い、現状を把握した上で利用者にとって適切なケアプランを模索してみてください。
また、分からない事があれば、都度ケアマネジャーに確認して不安点を解消していきましょう。

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