世間では、介護職は人間関係が悪くなりやすく離職率の高い職業であると認識されていますが、実際に介護職の離職原因はこの“人間関係”がほとんどなのです。
そのため人間関係の悪い施設に就職してしまうと、長く勤めるのは困難になってしまう可能性が高いのですが、事前に対策を行うことで良好な人間関係を築くことができるんです。
今回は、人間関係が悪くなる原因、良い関係を作る方法を紹介します。
もくじ
介護職の人間関係は最悪?離職原因の大多数が「人間関係」
世間一般からは介護職の人間関係はあまり良くないと聞きますが
実際のところどうなのかというと・・・
残念ながら、人間関係の問題を抱えている施設は確実にあります。
介護職は介護職員や利用者、利用者のご家族など様々な人と関わります。
その仕事柄から人間関係のトラブルは起こりやすいといえるでしょう。
事実として、介護職の離職原因の大多数はこの人間関係だといわれています。
介護職で起こる様々な人間関係
介護職員
人間関係の問題で一番多いのが介護職員同士です。
性格が合わなかったり、介護のやり方が違ったり等の理由で亀裂が入る事があるのです。
新人と先輩では教育の過程で問題が起こってしまい、新人がすぐに辞めることもあるでしょう。
また人間関係が悪いと仕事に支障をきたす場合もあります。
利用者
利用者と職員の人間関係が悪いこともあります。
「介助しようとすると拒否される」「叩かれそうになる」など、利用者との関係がうまくいかない場合もあるでしょう。
利用者は認知症を患っていることもあって感情の浮き沈みが激しいです。
その症状を理解しているベテランならまだしも、新人職員では関係が悪化しやすくなります。
また、逆に介護職員が利用者を嫌うパターンもあるでしょう。
「利用者が自分の思い通りに動いてくれない」などの理由で無視をする職員がいます。
利用者はご高齢で様々な症状を抱えていますが職員と同じ人間ですので、その事を忘れず対応するべきです。
利用者のご家族
人間関係のトラブルは利用者のご家族とも起こりえます。
利用者のご家族は施設に常にいるわけではありません。
ごくまれに訪問する利用者のご家族は、利用者の認知症に戸惑いを隠せずトラブルになるケースがあります。
「前まではこんな酷くなかった!」などと、介護職員を責める人もいるそうです。
介護職の人間関係が悪くなる原因3つ
仕事がハードすぎる
仕事がハードすぎると、心に余裕が生まれないため、人間関係は悪くなります。
仕事が忙しくて円滑に物事が進まないと、介護職員はイライラしてしまいます。
また、介護の仕事は体をよく使うため心身ともに疲れてしまうのです。
そんな悪い状況が重なると心の余裕を保てなくなり、他の人に対する態度が悪くなってしまい、人間関係の悪化につながるのです。
人手不足によるストレス
人間関係が悪くなる原因の1つとして、人手不足によるストレスが考えられます。
人手不足だと仕事がスムーズに進みません。
利用者を介護するには職員の人数がそれ相応に必要となります。
しかし、人手不足の施設だと落ち着いて介助できずにストレスが溜まってしまうのです。
ストレスが溜まったことによる発散の手段として、ほか職員や利用者にあたってしまい、それが人間関係の悪化につながってしまうのです。
施設の方針がおかしい
施設の方針がおかしいと職員の悩みやストレスに繋がってしまい、結果的に人間関係が悪化してしまいます。
例えば、施設の方針がおかしいと職員の意見とのすれ違いが起こります。
すれ違いが続くとなれば現場で働いている職員からは、不満やストレスが多くなるのです。
職員全員がこの状態になってしまうと、日常の人間関係に影響が出てしまうでしょう。
良い人間関係を作る3つの対応策
自分から歩み寄る
自分から歩み寄って良い人間関係を築きましょう。
相手から雑な対応をされたからといって自分も突っぱねてしまうと、人間関係はさらに悪化するだけです。
まずは自分から歩み寄って良い関係を築こうとするのが大切です。
謙虚さを忘れない
謙虚さを忘れないことで良い人間関係につながります。
謙虚な気持ちを持つことでその気持は相手に伝わり、人間関係のストレスを減らせます。
また礼儀正しく挨拶をすることで良い感情が伝染するのでおすすめです。
適切な距離感を保つ
適切な距離感を保つことで良い人間関係を築けるでしょう。
相手の嫌なところはあえて気にせず、あまり関わらないのも1つの手です。
あまり深入りせずに適切な距離感を保てば関係性も良くなるでしょう。
人間関係が悪い施設を避ける方法2つ
インターネットやSNSで評判を調べる
良い人間関係の施設へ行くためにも、インターネットやSNSで評判を調べることも一つの手です。
人間関係が悪い場合、施設の評判はネット上に出回ります。
特にSNSでは個人の感想を直接見られるため良い参考材料になるはずです。
施設の見学をする
施設の見学をすることで、人間関係の良さを見抜くことができます。
実際に働いている人の顔つきや職員に対する態度を見れば、人間関係の良し悪しはある程度察することができます。
また利用者に対して過度に威圧的な態度であれば、職員全体にストレスを抱えている可能性が高いでしょう。
施設の見学を積極的に行って、人間関係を見分けるのも1つの手です。
まとめ|事前に知って適切な就職活動を行おう
今回は、介護職の人間関係が悪くなる原因、良い関係を作る方法について紹介しました。
介護職の人間関係にあまり良いイメージを持っている人は多く、事実として人間関係が原因で離職する人は一定数います。
介護職は、利用者や同僚の介護職員、利用者のご家族など様々な人と関わりを持つため、人間関係が悪くなってしまう事は誰にでも起こり得る事だといえます。
人手不足や過度なストレスといった理由で人間関係は簡単に悪化してしまいますので、事前にできる対策をしっかりと理解し、適切な就職活動を行いましょう。