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2021.01.29

医療行為を一部行う訪問入浴とはどんなもの?サービス内容やメリットを解説

自宅での入浴介助が難しくなって、どうしようかと悩んでいる方は多いのではないでしょうか?

入浴には健康維持や病気予防といった様々なメリットがあります。しかし、事故を起こしてしまっては元も子もありません。
「1人で介護をするのが大変」そう思っている方には、この記事で紹介する「訪問入浴」をおすすめします。

訪問入浴を理解するためにも、訪問入浴のサービス内容、ほか訪問サービスとの違いについてご説明いたします。

訪問入浴とは|自宅へ訪問して入浴を手伝うサービス

訪問入浴とは、自宅へ訪問して入浴のお手伝いを行う介護サービスのことです。

訪問するのは介護士2人と看護師1人の合計3人となり、必ずチームで連携して入浴介助を行います。
入浴前後には看護師による健康チェックなどの一部医療行為を受けられるため、安心して入浴ができるのです。
また入浴介助を行う際は自宅の浴槽を使わず、事業所が持参する専門の浴槽を使用します。
浴室まで移動する手間が省けるので、寝たきりの入浴が困難な方でも衛生的に安全な入浴ができるでしょう。

入浴は身体を清潔にするだけでなく、様々な病気予防や気分転換になります。
そのためこの訪問入浴は、ご高齢者にとってなくてはならないサービスだといえるでしょう。

訪問入浴で受けられるサービス内容


訪問入浴は介護士2人と看護師1人によって行われ、入浴に関するすべての介助を受けられます。
ベッドから浴槽までの移乗介助、身体を洗う洗身介助などです。

看護師は入浴前後の健康チェックや軟膏の塗布などの医療行為を行います。
事業所によっては爪切りや保湿ケアをする場合もあるでしょう。

しかし訪問入浴の看護師は、医療行為に制限があるため本格的な処置は行いません。
カテーテルの交換や注射といった、本格的な医療行為は訪問入浴では受けられませんので、受けたい場合は訪問看護を利用してください。

また訪問入浴には気持ちよく入浴のできる取り組みや工夫がされており、入浴剤の香りを楽しんだり利用者の希望に寄り添ったりします。
訪問入浴の利用者に褥瘡(じょくそう)がある場合、それに合う予防用マットレスの使用もできます。

■訪問入浴のサービス内容

  • 入浴前後の健康チェック
  • 入浴に関する介助全般
  • 専門浴槽の準備と片づけ
  • ご家族への相談やアドバイス
  • シーツ交換

訪問入浴のメリット・デメリット


訪問入浴をより詳しく理解するためにもメリット・デメリットを抑えておきましょう。

  1. メリット
  2. デメリット

メリット

訪問入浴のメリットは安全な入浴が行えることでしょう。

これは介護士2人と看護師1人による介護・医療の両方が万全の状態で行えるためです。
入浴前後には健康状態をチェックし、介護や医療に関する相談もできます。
訪問入浴を利用すれば、身体の清潔が保たれると同時にご家族の負担も減らすことができるのです。

安全で衛生的な入浴にはあらゆる病気の予防とリラックス効果が期待できます。
さらには全身の新陳代謝が良くなり、身体機能の向上にもつながるでしょう。

デメリット

訪問入浴のデメリットは、ほかの訪問サービスに比べて利用料金が高いことです。
ほかの訪問サービスは人数が1人な分、比較的安く利用できます。
一方の訪問入浴では3人のチームで行われるため、料金も割増となっているのです。

また、たくさんの人に裸を見られるというデメリットもあるでしょう。
知らない人が3人も自宅へ訪問するので抵抗を感じる方もいるはずです。
大人数の入浴介助は安心にもつながりますが、人によってはデメリットとなり得るでしょう。

訪問入浴の利用条件|要介護1〜5の方


訪問入浴は要介護認定を受けている要介護1〜5の方が利用できます。
利用前には主治医から入浴許可をもらっている必要もありますし、医師から許可が出ていれば医療機器を使用していても大丈夫です。

要支援1・2の方は訪問入浴を利用することはできません。
しかし自宅で入浴ができない状況であれば「介護予防訪問入浴」といった別サービスを受けることはできます。
介護予防訪問入浴は自立を目的としているサービスのため、訪問人数は少なく利用料金も低額となります。

訪問入浴の利用料金|介護保険の適用で1,250円前後


訪問入浴は、条件を満たしていれば介護保険が適用されます。
介護保険が適用されれば基本的に1割の自己負担で利用できるでしょう。

しかし所得によっては2割、3割と変動する可能性もあるので注意が必要です。

1割負担の利用料金は要支援1・2の方は845円、要介護1〜5は1250円となっております。
この利用料金はあくまで目安なので、詳しく知りたい方は各事業所へ確認してみてください。
参考:どんなサービスがあるの? – 訪問入浴介護|厚生労働省

また全身入浴のできない利用者の場合、全体料金の70%がそのときの利用料金となります。

ほか入浴サービスとの違い|訪問介護・訪問看護


最後に、ほか入浴サービスとの違いをみていきましょう。

  1. 訪問介護
  2. 訪問看護

訪問介護

訪問介護は食事や入浴といった日常生活のサポートを自宅で受けられるサービスです。
基本的に介護士1人で入浴介助を行うので、要介護度は低めの方が望ましいでしょう。
また健康チェックや軟膏の塗布などの医療行為は一切行えず、身体介護と生活援助のみを受けられます。
ですが利用料金は訪問入浴と比べて安くなります。

訪問介護についてはこちらを参考ください。
→『在宅生活を続けられる訪問介護とは?』

訪問看護

訪問看護は自宅で医療行為を受けられるサービスです。

サービス内容は主治医が作成した「訪問看護指示書」に基づき、身体状況のチェックや点滴、リハビリといった専門的な医療行為を受けられます。
また医療行為だけでなく清潔に関わる介助全般を行います。
ただ、あくまで看護職員1人であらゆる介助をするため、重度の方の入浴介助は難しいといえるでしょう。

まとめ|訪問入浴を利用してみよう


この記事では、訪問入浴のサービス内容、ほか訪問サービスとの違いについて説明いたしました。

訪問入浴とは訪問して入浴のお手伝いを行う介護サービスのことをいい、介護士2人と看護師1人の合計3人が訪問し、連携して入浴介助を行います。
入浴に関する介護全般は受けられるものの、医療行為は一部制限がされているため注意してください。
そして、訪問入浴を利用するには要介護1〜5の方で、事前に主治医から入浴許可を取らなければなりません。

訪問入浴は安全で清潔に入浴できるサービスであり、あらゆる病気の予防やリフレッシュ効果が期待できます。
ご家族の入浴介助で悩んでいる方がいれば、ぜひ訪問入浴を利用してみてください。
そのためにもこの記事を参考にしていただければ幸いです。

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